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#41233
雀羅
ゲスト

■⑩歌仙「春立つや」ナオ8治定       2019.2.4  起首
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春立つや先づ拾ひ食ふ昨夜(きぞ)の豆           雀羅
 雀の混じる淡雪の庭                 小波
若駒の和毛に遊ぶ風の出て               安庵
 もよう替えする姉を手伝う              小石
いざよいに帰宅の刻を促され               鈴代
 新酒の酔いも加減宜しく               和嘉子

秋蝶は追われ五浦の海に消ゆ               庵
 寵愛を捨て美声持つ夢                麦子
マエストロの赤い靴下まなうらに             うに
 くさい葉巻を厭ふ家政婦                羅
雨期となるカリブに浮かぶ島の旗             嘉
 ネット切断ラジオ頼りに                に 
もち搗きの音をかなたの日曜日              羅
 頭蓋骨から顔を復元                  石
バルテュスの描く少女を笑う猫              庵
 テニスコートに出づる春月               嘉
駆け引きは花の中なる蚤の市               に
 しゃぼん玉来る峰打ちをする              羅
ナオ
ケバブ削ぐ刃物を研いでいるおとと            に
 同じ名前の墓多き村                  庵
音曲のたけなわとなり秋祭                嘉
 ちちろを乗せた銀河鉄道              あげは
きらきらと月に抱かれて待つ子ども            波
 児相の闇に氷柱太りつ                 羅
食パンを焼きながら聞くもがり笛             庵
 売ったピアノは日本海越え               麦

○もがり笛の悲哀に満ちた音、日本海から吹く風、大事にしていた一家のピアノが消えた空虚、そのようなところが相俟って二句間の味わいが生まれています。

安庵さん、「前句に寄りかかっている」と言ったのは、「子どもの気持ちを聞く」としてしまうと、前句のその先を言って近すぎるということと、仰るように、打越の「子ども」から続き三句がらみになって仕舞いますね。「子ども」とは違うものを聞く形にした方がよいということになりますね。

ではどうぞ。