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■⑪歌仙「浅春の」ナオ11治定 2019.3.32 起首
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鬼怒鳴門氏に
浅春の過客閲(ケミ)する月日かな 雀羅
書棚に馨る梅の一輪 摩悠
名残雪虹色の夢手に受けて あげは
彼方の空に煙上れる 不映
有明の水脈(みお)を曳きゆく漁舟(イサナブネ) 田助 月・秋
曲げわっぱには零余子飯詰め は
ウ
花野ゆくをさなごを追ふ母であり しをん
をんなはぶたぬアメリカの兵 羅
オムレツのフォークに残る赤い紅 うに
寄せ書きしたる色紙黄ばんで は
古書市に浄瑠璃本を見つけたる 紫
父のめがねの似合う麦秋 小石
夕焼雲ヨガ教室は高階に に
ショートパンツで月を迎える 映 月・夏
奥さまは魔女いっしゅんでピッカピカ 安庵
ともだちの輪が世間さわがせ は
一山のひかりを集め花吹雪 ん
針魚のにぎり信楽に映え 庵
ナオ
焙炉場(ホイロバ)にあねさんかぶりしてた姉 映
胸の揺らぎは渋い声から は
閉まるドア共に押さえて乗った人 映
浜通りには潮の香があり 羅
わざはひを希望に変へて立つ石碑 は
井戸の茶碗を志の輔で聴く 石
尻尾から鯛焼き食べる律儀者 映
帳場箪笥に冬日射し入り ん
適温になればおしえる電子音 は
路面電車のがたんごとごと に
土手の上(へ)に雲引きつれる月現(あ)れて 映
○不映さんの原句は「土手越しに雲って上る月を見る」でしたが、同じことでも少し言い回しを変えると勢いが付きます。勢いがつくと何がいいかというと次の句を吸い上げる力が出てきます。
「夏目坂月と一緒に歩こうよ あげは」、都電荒川線の早稲田停留所から夏目坂まではあるいて7、8分という感じで、あの辺りをあるいているような感じします。電車を降りて、そして歩こうよとなると、その次を言う形になりますが、ぎりぎりですね。
「月出でて帝釈天の大庇 しをん」、帝釈天と言えば葛飾柴又ですが、ここはチンチン電車と関係がありましたっけ・・。こういう時交通事情にうとい捌きは採句許容度がひくくなるという残念なことが起きてきます。
秋の短句でどうぞ。