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#46825
雀羅
ゲスト

 

  満尾☆★百韻「日月は」★☆

■☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 百韻「日月は」         

日月は旅人なりぬ花に雪            雀羅
 雀の子らの集う軒先              古柏
春の朝川柳欄を食卓に             不映
 上司と似た名いつも見つける          芳
潮の香の導く先に海と空            村宅
 丸太くり抜き翌(あす)に漕ぎ出す      安庵
謫仙は飛鏡に杯を傾けて             あさ
 萩散る庵に残る足跡              優

銀杏と君のしているイヤリング        五帳面
 皿洗いつゝ下の名で呼ぶ            さ
愛の巣に磯の匂いの満ちる朝           羅
 あの石巻に似たる青空            竜馬
転生を信じて崖に夏花(げばな)つみ       さ
  みそっ歯の児の笑顔満開          小石
外つ国の言語行き交う先斗町           宅
 脱出ゲーム知恵を出しあい           芳
包帯がしだいにほどけ大股に         ゆかり
  ニッカボッカのキタにはためく         さ
いっぷくに背ナを丸める暮の月           芳
  足らぬ食材思うまなざし          うに
菓子工場跡地の草のかぐわしき          さ
 こちにかしらを上げる老犬           柏
二オ
公園に似顔絵画きの春火桶            庵
 揺れるぶらんこ恋の行方は          宅
会いたいと思う気持ちがくやしくて       芳
 着信通知見てはため息            香
腰折れの気配は仮想通貨にも          羅 
 タラップ降りる頬に秋風           に
カンナ咲く故郷へ向かふ定期船         映
  良夜を破るロックンロール           々
花道の先にかすんでいる希林          羅 
  新入生の列を見守り            芳
目借時竿竹売りのこえとおく          さ
  あめのしづくのもぢとなりける        五
足元の大きな鼠おいはらい            芳
  遅しといひてアミダ振向く 庵
二ウ
かゞやける沖に傾きヨットの帆         さ
  生れし浦磯出でぬわれから           に
君とゆく観月橋に蝉の声             五
 転びたる妹(いも)負うて花野へ        庵
すさまじき指ロザリオの珠を繰り        さ
 足に履かせる古いそろばん          芳
駆け出して丘を走って未来へと         五
 カスタネットがいやだった頃         雀
受付のPepperくんが指す夕立         さ
 俺は塩顔うん多分そう            五
旧友と記念撮影桜島          海老まよねーず
  よくろんぼとか示現流とか          羅
飛行する頭の下に春の雷            芳
 ビニールハウス種蒔きを終え       原つぱ
三オ
乳清に立てるさゞなみ夏近し          さ
 コンソメスープ音をたてずに         芳
肉球と混凝土(コンクリート)の生乾き     ぱ
  監視カメラに残る映像            芳
出所して差入れの襟巻き巻きぬ         さ
  まなび直しの夜間中学            羅 
理科室の人体模型くたびれる          庵
 フラスココーヒーおとす冬の日        に
雪焼の目元のしわの白々と            さ
 国旗掲げてウイニングラン         芳
晴れやかに十二単の裾持ちて          庵
 瓶のぞきてふ色に親しき          香
喧騒を離れて在りし堀の月          宅
 帰燕の糞に水輪ひろごる          さ
三ウ
UFOの飛来を受ける稲の波           芳
 母の形見の糠床を分け           宅
しゃんしゃんと鈴つけ馬に揺られゆく       庵
 下戸と上戸を足して二で割る         羅 
テンポ良いボケつっこみに大笑い        芳
  グリコの看板いつも夏シャツ       麦子
内股に彫りし名まえがぷるぷるで       庵
 身請けの金をやっと手にして        芳
熊手掻き恋の落ち葉を集めては        五
 色のおちつく木守の月           羅 
綻びのカーディガンからでる嚏        石
 もぎりの仕事スカラ座に得る        に
はなびらの貼りつく傘のしづく切り      同
  蛙の付箋厚いゲラにも           さ
ナオ
娘との約束をした野遊びに          芳
 唐揚げマヨのおむすびが好き        香
知命てふ文字書いてゐるひきこもり      羅
 猫ぬくぬくと眠る傍ら           宅
薄明に芭蕉の巻葉とけそめて         さ
 バイクの音の近付いて来る         に
起きよとて地団駄踏んでいる兎        五
 フラメンコならちょっと自信が       に
常連の客が投げこむ赤い薔薇          庵
 見えぬ絆に惑うほうたる          石 
ひとたびは燃えた記憶のある嫦娥       羅
  朝露に文たたみ直して           に
裏木戸に籠いっぱいの茸やら         芳
 故なく笑いその内に泣き            庵
ナウ
同じ歳重ねた友が生む子ども         優
三段ベットペンキ塗り替え          芳
聞き慣れぬ言葉飛び交うドミトリー      優
 糖衣で包む征露丸なり           羅
私儀絶対氷菓主義者にて           り
  退職願い出してスキップ          芳
うつせみの世に花の戸の開くとき       さ
百千鳥聴く昼のぶどう酒         執筆

       2019.4.16 起首
       2019.5.31 満尾

○百韻「日月は」の巻、満尾いたしました。あささんの花の句、日常気分から急に居ずまい正した形ですが、人生一大事の瞬間をかるくいい留める前句の健気さに応え、花を以て慰撫しています。さてここまで見わたすと、酒の句ありませんね。私の捌かせて頂いている巻ではたいへん珍しいです。けっこうストイックだったんですね、おたがい。というわけで祝言の意もこめ、昼酒で。

百韻の連句は初めてという方も多かったのではと思いますが、百韻形式を体感することで、芭蕉が磨きをかけた歌仙がどれほどよく出来た形式かということも実感出来るかと思います。百韻のネット連句にご乗船下さいました皆様、見守ってくださった皆様、有り難うございました。いきおいに乗って、調子コイて、気持ちを害してしまった方もおられたのではと思います。テンション上がる体質、どうにも変えようありませんが、今後屹度、他のお手伝いも約して、おゆるし頂ければと思います。

この間ずっと、日本連句協会理事のサイト担当山中たけをさんが進行を整理して下さり、文字通り縁の下の力持ちして下さいました。心強いことでした。

直したいところ、お気づきのところありましたら、遠慮無く仰って下さい。 雀羅

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