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#47767
雀羅
ゲスト

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歌仙「紙舟に」      2019.6.1 起首    【5時~6時治定】

紙舟に風待月の潮路かな          雀羅
 橋の彼方にはまなすの島         桃太郎
ふる里の夢を青磁に染め付けて       芳
 薪棚を薪いっぱいにする         うに
女子寮の語らひさやに十三夜        しをん  月・秋
 藻に住む虫の立てる聞き耳        優

この時と韋駄天走り茸番          芳
  穴あき銭を鳴らす親分          千百
寅年に猫を預けるめいわくさ        羅
 星占いで相性を決め            桃
献血が趣味だと笑う人といる        ゆかり
 ポイントカードで財布ぱんぱん       に
ぴかぴかのビリケンさんに頬ずりす      庵
  大綿虫のとんでくる頃          小石
月の道もどれば紅葉鍋が待ち         桃  月・冬
  杜氏の嫁の好きな舟唄           庵
凪いでなほ丹波の里に花降らせ        に 花・春
  はるの憂いに染まる極楽         百
ナオ
重箱に草餅を詰め野点傘           に
 若芝の庭午後の日矢受け          を
高校のビブリオバトル接戦に          芳
 親子喧嘩の出来る家族も         閑坐
泣かせてよ目薬入れただけだから 桃
 剃り跡青きゲイに朝蜘蛛          羅
ふたりにも聞こえ始めた隙間風        坐
 君のテーブルぼくの本棚          に
翌朝はコパカバーナへひとっ飛び         庵
 覇王樹の傷癒す波音            桃
乞はれつつ月物語る千一夜          田助 月・秋

○人間不信とゆううつに取り憑かれた王の心を癒すシェヘラザードの「千一夜」の物語は、前句によくあっています。打越に「翌朝」とあるのに、月をうわさにしているのも手練れのあしらいです。

「赤く楼閣の影くっきりと 石」、「砂上の楼閣ですと三句続きになりそう」とのこと、「コパカバーナ」の砂浜からそうなりそうですね。

「南国の長逗留にロビーの月 閑坐」「 月待ちて南の果ての長逗留」、「ロビーの月」「長逗留」いずれも六音ですので、五音に調えるとよいですね。

「手の甲にそくと打つ針梅雨の月 安庵」、「手の甲」のどこかをはっきり出し、「合谷(ごうこく)に鍼を打たれて梅雨の月」などとすると焦点しぼれていいんじゃないでしょうか。

「巻き貝の並ぶ書斎に月明かり 芳」「瞑想のポーズの生徒月浴びて」、打越の水辺に「巻き貝」はどうかと感じましたが、場所が書斎で、場面もしっかり転じていいですね。「瞑想のポーズの生徒」は前句とちょっと気分が離れている感じします。

では秋の短句をどうぞ。恋の句です。