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9月22日
お待たせしました。台風17号から徳島は随分離れていますが強風が吹き荒れています。山間部では記録的な大雨が降っていると、テレビからアナウンサーの声が聞こえます。皆様もどうかくれぐれもお気を付けください。
さて、ナオ一ですが、ゆきさんの仲春の句「凍解けて野仏少し傾きぬ」をいただきます。前句に「とろけそうだよ」があるからではなく、凍てがゆるむことで石仏に傾きが生じたという景に、仏自体のおおらかさを感じることができました。
次はナオ二、花の座ですが短句になります。この形式の創案者である窪田薫氏は「花という文字のある所が花の座である」と記しており、実際に花の短句を作品中で多く採っています。好んですべきではないと思いますが、月も花も短句にするとどんな作品になるのか試してみたくなりました。投句締め切りは24日の20時とさせていただきます。
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少年探偵団(賜餐) 2019.9.8起首
野分だつ僕ら少年探偵団 光明(秋)
月に透かせば顕れし地図 夕汐(月)
鳥渡る一村十戸寄り添うて しをん(秋)
ウ 赤いカバンが助手席に乗る 安庵(恋)
逢瀬の日サンタさんより齎され メロン(冬恋)
とろけそうだよ君の指圧に 麻子(恋)
ナオ 凍解けて野仏少し傾きぬ ゆき(春)
(花)
(春)
みなさんの付句
涅槃会に雨の降る中猫どこに 閑坐(春)
*花前の気遣いを少し書きましたが、この句のように雨を降らすと「花吹雪」「花を降らす」などが使えなくなりますね。
可愛げに土筆いっぱい握りしめ 今日(春)
*「可愛げに」が何を対象にしているのか、曖昧さを帯びている点に句としての弱さが見られます。「老画家が土筆いっぱい握りしめ」とすれば景が見えてきませんか。
陽炎の中に素足を遊ばせる しをん(春)
*詩的で魅力的な句ですが、「指」に「足」と身体部位が続くのが気になり採れませんでした。
名物の猫出迎える遍路宿 芳(春)
*名物猫は色々なところで活躍をしますが、余計に常套的な感じもさせてしまいます。
「お喋りな猫出迎える遍路宿」なんていかがでしょう。
佐保姫のクスッと笑まふ折も折 メロン(春)
*「折も折」をどう受け取るか考えてしまいますね。
凍解けて野仏少し傾きぬ ゆき(春)
*この句をいただきます。
踏青の丘に吾子の歩み初む 遥夢(春)
*「踏青」こそが「踏み歩む」ことなので、「踏青の機会に吾子は歩み初む」とすればより具体的になりますね。