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インターネット連句
ソネット「仁王門」(抱擁韻)
5月8日
お待たせしました。7句目の脚韻は「やう」ということで、12句付けていただきました。前句が「起さないやう」、その「やう」は漢字にすれば「様」になると前回書きましたが、その「様」を使った句が5句あったのは少し残念でした。それ以外は「揚」「行」「洋」「夜雨」「陽」「章」「養」と、それぞれ「やう」韻を見つけて案じてくれました。
7句目の季語は三つ目の秋季、天象・生類と来てここは定番のお酒かなと、それも単なる飲酒の句ではない、ゆきさんの「新酒利く審査員らの無言行」を採りました。「新酒」「利き酒」のふたつの季語を含ませた、工夫を感じます。
8句目は恋の短句をお詠みください。脚韻は二度目のc韻「つき」になります。
仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は一語一会です。
それでは、8句目の締切りを10日の20時とします。揮ってご投句ください。
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ソネット「仁王門」(抱擁韻) 2020.04.28起首
1 葉桜や夕陽溶けゆく仁王門 炬燵猫(夏)a
2 サングラス取り漢佇む 光明(夏)b
3 街角のカフェに読みさすアフォリズム 楽之(雑)b
4 金庫の宝二束三文 秋草(雑)a
5 満ち欠けを諾ひ巡る今日の月 メロン(月)c
6 夢見る朱鷺を起こさないやう 小石(秋)d
7 新酒利く審査員らの無言行 ゆき(秋)d
8 (恋)c
9 (冬恋)e
10 (冬)f
11 (雑)f
12 (春)e
13 (花)g
14 (春)g
皆様の付句
秋の田を眺めて爺の意気揚揚 安庵(秋)d
*「爺」が脇句の「漢」に結び付いてしまいます。
異人客秋炉の前の旅模様 葵(秋)d
*囲炉裏に憩う海外ツーリストの景、朱鷺に付きますね。
新酒利く審査員らの無言行 ゆき(秋)d
*この句をいただきました。
寮友と柿食ふ壁の五大洋 楽之(秋)d
*旧制のナンバー校の寮生でしょうか、海外飛躍を夢見る生活が窺えます。
秋灯の滲みて淡し止まぬ夜雨 遥夢(秋)d
*「夜雨」が月の句と天象の観音開きになりますね。
おしなべて菊人形は公家仕様 しをん(秋)d
*公家仕様かどうか、菊師の流儀だと思います。「仕様」への拘りを感じました。
肌寒のヨガ教室はウェブ仕様 芳(秋)d
*「ウェブ仕様」がピンときませんでした。
秋遍路それぞれ抱く旅模様 秋草(秋)d
*二つ目の「旅模様」になりました。「遍路」がすでに「旅」なので、別の展開もあるかと思いました。
風炉名残時に三昧人模様 閑坐(秋)d
*もう少し滑らかな句に練り上げられると思いますが。「時に」に唐突感あり。
余りたる酒と肴の小重陽 夕汐(秋)d
*「小重陽」は「重陽」「菊の宴」の翌日を祝う事ですね。だから「余りたる酒と肴」になるのですね。この句も付きますね。
つれづれに読み漁りをる古文章 今日(秋)d
*「古文書」は使いますが、「古文章」は寡聞にして存じません。
白秋の島訪ふ旅に目の保養 メロン(秋)d
*「白秋の島」へ大きく転じてくれました。「目の保養」も自然な韻になりました。