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インターネット連句
ソネット「顔彩の青」(平坦韻)
6月12日
皆様、おまたせしました。9句目は冬の句、脚韻はe韻の最初ということで、9句付けていただきました。その中から神祇の句を詠まれた夕汐さんの「賑はひの社二の酉三の酉」を、数詞の多用を避けるため「賑ひの社遠くに酉の市」と修正して採りました。以前、東京下谷の鷲(おおとり)神社の酉の市に行ったことがあり、神社に続く道は凄い人波で、その賑いぶりには驚きました。関西では正月の十日戎がそれに並ぶ規模の祭だと思います。
次は10句目、恋の短句をお詠みください。脚韻は引き続きe韻の「いち」になります。
仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は一語一会です。
それでは、10句目の締切りを6月14日の20時とします。揮ってご投句ください。
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ソネット「顔彩の青」(平坦韻) 2020.05.28起首
1 顔彩の青買ひ足すや五月晴 芳(夏)a
2 四葩自慢の亭へ御招ばれ 光明(夏)a
3 きつかけは水琴窟の話題から 日和(恋)b
4 新絹纏ふ君はハイカラ ゆき(秋恋)b
5 玉兎連れローカル線の気まま旅 すみれ(月)c
6 迎へし猫にみやげ木天蓼 安庵(秋)c
7 時経ても笑ひの渦のサザエさん 今日(雑)d
8 マスク品薄励む増産 遥夢(冬)d
9 賑ひの社遠くに酉の市 夕汐(冬)e
10 (恋)e
11 (恋)f
12 (春)f
13 (花)g
14 (春)g
皆様の付句
国道を狸横切る夜明け前 しをん(冬)e
*6句目に「猫」がいますが、式目の去り嫌いで、生類は二句去りだから「狸」は出せても、14句しかない形式では、一概に去り嫌いは適用できないという思いがありますね。
落葉掃く開門前の客を待つ 閑坐(冬)e
*この「開門前の客」を落葉を掃いて待つということなんでしょうか。推敲の余地ありですね。
熱燗でちよいと一杯帰り道 すみれ(冬)e
*数詞の「一」は避けたいので、「熱燗でちよいとほろ酔ひ帰り道」でしょうか。
賑はひの社二の酉三の酉 夕汐(冬)e
*数詞が二三四五と続くことになるので、「賑ひの社遠くに酉の市」と修正させていただきます。
初めての終大師に古書探し 遥夢(冬)e
*「初めての終大師に古書漁る」ではないでしょうか。
キャラメルのオマケが嬉し一葉忌 ゆき(冬)e
*面白い取り合わせの句になりましたね。「キャラメルの味は知らない一葉忌」。
妍競ふ硝子ケースの冬薔薇 秋草(冬)e
*「冬薔薇」をここで出すのはいかがなものでしょう。三句前に「木天蓼」があり、四句目あとには花の座が控えておりますね。
肌荒れて手洗ひ歌を短めに 芳(冬)e
*昨今の手洗い奨励では、アルコールや洗剤に負けたりすることが多いので、そこに「手洗ひ歌」を関連させるのはアイデアですね。
外套にバングラデシュのタグが付き 安庵(冬)e
*「バングラデシュの」がうまく7音に収まりました。因みに私の肌着にもバングラデシュ製があります。あとはタイとベトナムですか。この句は季語の「外套」ということで、効果的な落差が生じたと思います。