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#55297
光明
ゲスト

インターネット連句
ソネット「花火船」(交叉韻)
7月8日
 皆様、おまたせしました。6句目は秋恋の短句、脚韻は自由ということからか10句もの投句がありました。
 発句は正花ですが、植物を詠んだものではないので、この辺りで植物を出すのもいい発想だと思っていたところ、それを実行されたのが小石さんで、その句「思ひの丈を競ふコスモス」を採りました。コスモスの花に恋の思いを擬え、その深さを重ねた、清澄な恋句になりましたね。
 次の7句目も恋の句をお詠み下さい。脚韻はc韻の「きて」になります。
 前回同様、歌仙式の縛りは無く仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は一語一会です。但し一句内なら可。
 それでは、7句目の締切りを7月10日の20時とします。揮ってご投句ください。

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   ソネット「花火船」(交叉韻)   2020.06.29起首

1  花火船屋号半分消えかかり       安庵(夏花)a
2   蕩児いまだに波乗に暮れ       光明(夏)b
3  力学の基礎を学んだ発条秤     マリンバ(雑)a
4   米搗き飛蝗早よ捕つとくれ      今日(秋)b

5  名月に草の戸そつと訪ね来て      秋草(月)c
6   思ひの丈を競ふコスモス       小石(秋恋)d
7                       (恋)c
8                       (冬恋)d

9                       (冬)e
10                      (新年)f
11                      (雑)e

12                      (春)f
13                      (春)e
14                      (春)f

皆様の付句
君と語れば夜長うれしく      遥夢(秋恋)d
*いっそのこと、「君と踊れば」とすれば魅力的な恋句になるのでは。少し生真面目な感じがしましたので。

思ひの丈を競ふコスモス      小石(秋恋)d
*この句をいただきます。

君の名を呼び虫籠を置く     しをん(秋恋)d
*野坂昭如の「蛍の墓」を思いました。昔は夜店で蛍を虫籠に入れて売っていました。この句、映像的ですね。

古酒でもてなす女は妖艶     すみれ(秋恋)d
*「女」は「ひと」と読ませるのでしょうが、「古酒でもてなすをんな妖艶」としたほうが良いかも。

木の実の時雨寝物語に       秋草(秋恋)d
*前句の「草の戸」のストーリーを形成しているように思います。前句から続けて読んでみてください。

秋の袷を伝ふ温もり      マリンバ(秋恋)d
*肉感的リアルさの強い恋句もひつようですが、今回は見送りに。

夜寒の酒で仲直りとし       ゆき(秋恋)d
*「夜寒の恋を酒で温め」か「夜寒の恋を酒が取り持ち」とすれば、より恋の句になりますね。

林檎の香する紅き唇         芳(秋恋)d
*「林檎の香する淡き接吻」ともう一歩攻めてみましょう。

鹿の妻添へ付文とせん       今日(秋恋)d
*「鹿の妻」は「萩」の異称であると共に、季語「鹿」の傍題でもありますが、この句は「添へ」ですから、萩のことでしょうね。

猫大欠伸秋の付け文       炬燵猫(秋恋)d
*「秋の付け文」がざっくりし過ぎですね。猫の恋から遠く離れた人間の秋の恋を、大欠伸で揶揄しているのでしょうか。