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#57470
光明
ゲスト

インターネット連句
 重伍・二十五句「一輪の紅」 22句目
9月9日
 皆様、おまたせしました。花前の雑の句に9句集まりました。ここまで乗物の句が出ていないのに気が付かれたのか、秋草さんが「ゆらりふはりと熱気球飛ぶ」と、熱気球をお詠みになりましたので、この句を採りました。

 次は23句目、花の句を「Go」音字の漢字1字を入れてお詠み下さい。

 花の句は連句一巻の中で、特に珍重されます。歌仙だと花は二つ詠まれますが、この重伍では花はひとつです。皆さんがどのような花の句を詠まれるか、とても楽しみです。

 今回の「重伍」形式、表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は一語一会です。
 それでは、23句目の締切りを9月11日の20時とします。揮ってご投句ください。残り3句となりました。

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   重伍・二十五句「一輪の紅」  2020.08.01起首

1  初萩の一輪の紅愛しむかな      メロン(秋)
2   夢路抜け出し潜む邯鄲        光明(秋)
3  名月に稚児は上手に正座して     すみれ(月)「児」
4   将棋教室賑はひを見せ         芳(雑)
5  評判の御膳汁粉を注文す        ゆき(雑)「御」

6   村に伝はるかつぱ伝説        遥夢(雑)
7  淋しさはいづこへ剥かむ冬林檎    しをん(冬)「檎」
8   誰が編んだか彼のセーター      秋草(冬恋)
9  語塞がり涙ながるるプロポーズ     安庵(恋)「語」
10  壕の入り口未来受け入れ       今日(恋)

11 田遊びの振舞酒でご機嫌に       遥夢(新年)「ご」
12  大間のマグロ今年競り勝つ       芳(新年)
13 鐘の音を遠くに聞いて術後の夜     安庵(雑)「後」
14  思ひがけない春の雪降る      すみれ(春)
15 門付けの瞽女の挿したる藪つばき    ゆき(春)「瞽」

16  木の芽峠を越えし蝶々       しをん(春)
17 消しゴムで作る落款旅便り       秋草(雑)「ゴ」
18  まだ覚えてる校歌ハミング      小石(雑)
19 五十階ペントハウスの月涼し     炬燵猫(夏月)「五」
20  裸足に痛き人工の芝         小石(夏)

21 アンカーのテープ切りたる牛蒡ぬき   ゆき(雑)「牛」
22  ゆらりふはりと熱気球飛ぶ      秋草(雑)
23                      (花)「Go」音字
24                      (春)
25                      (春)「Go」音字

皆様の付句
記念写真に満面の笑み       すみれ(雑)
*前句と続けて読めば、テープを切ったアンカーの優勝の記念写真とすんなり読めてしまうのが、気になるところ。付いて離れる距離感が欲しいところです。

畔の地蔵もそつと喜ぶ        今日(雑)
*駅伝のコース沿いを前提とした「畔の地蔵も」となり、句としての表現の独立性が薄くなりました。「畔の地蔵に贈る前掛け」だとどうでしょう。

SNSに動画盛り上げ       しをん(雑)
*この句も、駅伝のゴールする瞬間の動画という読みがされると思います。普通はこれぐらいの付き加減でいいのかも知れませんが、花前の句に画像が詠まれるのは少し抵抗があります。

ランチ定食ライス多めに      炬燵猫(雑)
*花前ということで、軽い遣り句になっていると思います。ワンクッションあって、「ライス多め」がレースのパワーの源泉になった、とも解釈できますね。

不撓のこころ鬼は逃げ散る      小石(雑)
*前句の「牛蒡ぬき」に、「鬼」も関わっているんだと。抜いて投げられる鬼退治の景であると、面白い付け句になりました。

時計の数字目に焼きつけて      安庵(雑)
*この句からどれだけ複数の読みができるのかな、と考えてみましょう。一番に挙げられるのが、ゴールインのタイム。次は過ぎ去った時間でしょうか。さらに怒りの時間、といろいろな読みができる遣り句になりました。

ゆらりふはりと熱気球飛ぶ      秋草(雑)
*この句をいただきます。

地元万歳遺影を胸に          芳(雑)
*駅伝は都道府県別・企業別・学校別とさまざまな区分がありますが、この句は地元チームが出るレースだったようです。惜しくも直前に亡くなられた関係者でしょうか、その遺影を翳しての応援だったことが伝わります。単独では分かりにくい句でもあるかと思います。

新造船の船出見送る         遥夢(雑)
*進水式のテープカットに連想を飛ばされたようで、うまく転じていますね。この句も乗物の句ですが、残念ながら「出」字が脇句に既出でした。