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インターネット連句
鳳蝶「仏蘭西の友」
10月11日
皆様、お待たせしました。右6句目の夏の短句に9句寄せていただき、その中から「銭湯」という、日常が一定の周期でリセットされる場を詠まれた、炬燵猫さんの「風通りゆく湯屋の籐椅子」を「風通りくる湯屋の籐椅子」と、一部修正して採りました。
次の右7句目も夏の句をお詠み下さい。
今回の形式「鳳蝶」には表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は一語一会です。
それでは、右7句目の締切りを10月13日の20時とします。揮ってご投句ください。
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鳳蝶「仏蘭西の友」 2020.10.02起首
右 名月や声懐かしき長電話 芳(月)
葡萄酒醸す仏蘭西の友 光明(秋)
蔦紅葉城壁朱く彩りて 秋草(秋)
眼鏡はづして合はすフォーカス 小石(雑)
あやとりの川がたちまち山となり しをん(雑)
風通りくる湯屋の籐椅子 炬燵猫(夏)
(夏)
(雑)
中 (雑)
(恋)
(恋)
(恋)
左 (冬)
(冬)
(雑)
(新年)
(雑)
(春)
(花)
(春)
皆様の付句
冷素麺を洋皿に盛る 今日(夏)
*昨今なら洋皿にも和魂洋才を取り入れたものがありそうで、冷素麺は硝子器や桶に限るという感覚を超えた、お洒落な使い方も広がっているように思います。
練乳ながる氷あづきに 安庵(夏)
*リズム感が悪いのと、練乳は氷にかかっても重たいくて流れないので、「氷あづきを浸す練乳」というのはどうでしょう。
姉妹仲良く食べる餡蜜 すみれ(夏)
*前句の登場人物の答えも、さりげなくされており、整った句だと思います。
鰹のたたき豪快に盛る 遊子(夏)
*前句の「山や川」という、広がりを持つ言葉に呼応する力強さがよく出ている句ですね。その反面、句の持つ射程距離の短さも兼ね備えているように思いました。
半夏生には大雨が降る 日和(夏)
*この句ではやや予言的なので、「半夏生にはいつも大雨」と経験的・実証的な句にしましょう。
故郷はもう蛍飛ぶころ 遥夢(夏)
*この句も採りたくなりましたが、「螢」の存在が二義的な表現になっており、「飛ぶころ」が句を弱めている感、無きにしも非ずです。
入道雲に列車の走る 閑坐 (夏)
*いっその事「入道雲に列車突つ込み」とすれば、列車と入道雲の緊張感がより表現されると思います。
香魚の届き庭の蓼摘む 秋草(夏)
*「鮎」が届き、塩焼きにして「蓼酢」で味わおうという魂胆が、流れよく表わされています。いま唾を呑みこみました。
風通りゆく湯屋の籐椅子 炬燵猫(夏)
*この句をいただきますが、「風通りゆく」だと情緒が手から零れ落ちてゆくみたいなので、「風通りくる湯屋の籐椅子」としましょう。