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#58123
光明
ゲスト

インターネット連句
 鳳蝶「仏蘭西の友」  
10月11日
 皆様、お待たせしました。右6句目の夏の短句に9句寄せていただき、その中から「銭湯」という、日常が一定の周期でリセットされる場を詠まれた、炬燵猫さんの「風通りゆく湯屋の籐椅子」を「風通りくる湯屋の籐椅子」と、一部修正して採りました。

 次の右7句目も夏の句をお詠み下さい。

 今回の形式「鳳蝶」には表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は一語一会です。
 それでは、右7句目の締切りを10月13日の20時とします。揮ってご投句ください。

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   鳳蝶「仏蘭西の友」  2020.10.02起首

右 名月や声懐かしき長電話         芳(月)
   葡萄酒醸す仏蘭西の友        光明(秋)
  蔦紅葉城壁朱く彩りて         秋草(秋)
   眼鏡はづして合はすフォーカス    小石(雑)
  あやとりの川がたちまち山となり   しをん(雑)
   風通りくる湯屋の籐椅子      炬燵猫(夏)
                       (夏)
                       (雑)

中                      (雑)
                       (恋)
                       (恋)
                       (恋)

左                      (冬)
                       (冬)
                       (雑)
                       (新年)
                       (雑)
                       (春)
                       (花)
                       (春)

皆様の付句
冷素麺を洋皿に盛る         今日(夏)
*昨今なら洋皿にも和魂洋才を取り入れたものがありそうで、冷素麺は硝子器や桶に限るという感覚を超えた、お洒落な使い方も広がっているように思います。

練乳ながる氷あづきに        安庵(夏)
*リズム感が悪いのと、練乳は氷にかかっても重たいくて流れないので、「氷あづきを浸す練乳」というのはどうでしょう。

姉妹仲良く食べる餡蜜       すみれ(夏)
*前句の登場人物の答えも、さりげなくされており、整った句だと思います。

鰹のたたき豪快に盛る        遊子(夏)
*前句の「山や川」という、広がりを持つ言葉に呼応する力強さがよく出ている句ですね。その反面、句の持つ射程距離の短さも兼ね備えているように思いました。

半夏生には大雨が降る        日和(夏)
*この句ではやや予言的なので、「半夏生にはいつも大雨」と経験的・実証的な句にしましょう。

故郷はもう蛍飛ぶころ        遥夢(夏)
*この句も採りたくなりましたが、「螢」の存在が二義的な表現になっており、「飛ぶころ」が句を弱めている感、無きにしも非ずです。

入道雲に列車の走る         閑坐 (夏)
*いっその事「入道雲に列車突つ込み」とすれば、列車と入道雲の緊張感がより表現されると思います。

香魚の届き庭の蓼摘む        秋草(夏)
*「鮎」が届き、塩焼きにして「蓼酢」で味わおうという魂胆が、流れよく表わされています。いま唾を呑みこみました。

風通りゆく湯屋の籐椅子      炬燵猫(夏)
*この句をいただきますが、「風通りゆく」だと情緒が手から零れ落ちてゆくみたいなので、「風通りくる湯屋の籐椅子」としましょう。