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インターネット連句
本宝塚「雪螢」の巻
12月3日
皆様おまたせしました。雪の連の三句目、冬の恋という課題に応えていただき8句の付け句が集まりました。
その中から、「思い人の微笑みの威力」を遺憾なく詠まれた遥夢さんの「君笑めば凍てる心も溶くるらん」を採りました。この句の「凍てる心」は、比喩として使われているとも読めますが、ここでは拡大解釈をして、「凍て」の状況に置かれたふたりとしましょう。
留めを「らむ」或いは「らん」と二つの表記がなされていますが、発音に従い「らん」に統一させていただきます。
雪の連四句目は、恋の短句をお詠み下さい。
「宝塚」には表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。
それでは、雪の連四句目の締切りを12月5日の20時とします。揮ってご投句ください。
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本宝塚「雪螢」 2020.12.01起首
雪 行く先を風に任せて雪蛍 芳(冬)
紫キャベツサラダ彩り 光明(冬)
君笑めば凍てる心も溶くるらん 遥夢(冬恋)
(恋)
(新年)
(新年)
(雑)
星 (雑)
(恋)
(夏恋)
(夏)
( )
( )
皆様の付句
君笑めば凍てる心も溶くるらん 遥夢(冬恋)
*この句をいただきます。
クリスマス合コンメール届くらん すみれ(冬恋)
*季語である「クリスマス」の意味を想うと、「合コン」の取り合わせには無理があるように思われます。
古日記捧げた詩は埒もなし 炬燵猫(冬恋)
*恋しい人へ歌を贈るのは日本の伝統とも言えます。それが記された古日記の存在から、思いのズレに気づくことはあり得ますね。
炉を囲み恋の告白始むらん 芳(冬恋)
*炉火を見ていると心の鍵が開かれるのは、人類の起源にまでつながるのかも知れませんね。異性を求めるのはごく自然なことなのですから。唱和することは連句の起源とも言えます。
君と僕番鴛鴦にもなれるらん ゆき(冬恋)
*「君と僕」を、強い絆結ばれる「番鴛鴦」に重ねたところを買います。
寒いねつて素顔の君のうらもなし 遊子(冬恋)
*すっぴんを晒すにはよほどの信頼感が必要だと思いますが、それを「うらもなし」と表わしたところがいいですね。
初時雨指絡ませて歩くらん 秋草(冬恋)
*「初時雨指絡ませて歩むらん」としましょう。「時雨の中濡れて行かうか」という道行きの景ですね。
贈りたる真赤なマスクで待つやらん 晋山(冬恋)
*字余りは避けましょう。このままでは恋句としては弱いので、推敲をすれば「待ち人へ真つ赤なマスク贈るらん」ですね。
クリスマス自撮りごつこに更けるらん しをん(冬恋)
*先の句へのコメントを書き上げたところで、投句に気付きました。ぎりぎりセーフです。すみれさんの「クリスマス」の句でも述べましたが、季語の意味としての宗教性を無視しないという思いは、大事にする必要があると思います。
そうすると、この句では「降誕祭」の意味の直截性を弱めた「聖樹」が相応しいと考えます。「聖樹立つ自撮りごつこに更けるらん」でどうでしょう。