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#60720
光明
ゲスト

インターネット連句
 本宝塚「雪螢」の巻
12月3日
 皆様おまたせしました。雪の連の三句目、冬の恋という課題に応えていただき8句の付け句が集まりました。
 その中から、「思い人の微笑みの威力」を遺憾なく詠まれた遥夢さんの「君笑めば凍てる心も溶くるらん」を採りました。この句の「凍てる心」は、比喩として使われているとも読めますが、ここでは拡大解釈をして、「凍て」の状況に置かれたふたりとしましょう。
  留めを「らむ」或いは「らん」と二つの表記がなされていますが、発音に従い「らん」に統一させていただきます。

  雪の連四句目は、恋の短句をお詠み下さい。

 「宝塚」には表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。
 それでは、雪の連四句目の締切りを12月5日の20時とします。揮ってご投句ください。

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   本宝塚「雪螢」    2020.12.01起首

雪 行く先を風に任せて雪蛍         芳(冬)
   紫キャベツサラダ彩り        光明(冬)
  君笑めば凍てる心も溶くるらん     遥夢(冬恋)
                       (恋)
                       (新年)
                       (新年)
                       (雑)

星                      (雑)
                       (恋)
                       (夏恋)
                       (夏)
                       ( )
                       ( )

皆様の付句
君笑めば凍てる心も溶くるらん     遥夢(冬恋)
*この句をいただきます。

クリスマス合コンメール届くらん   すみれ(冬恋)
*季語である「クリスマス」の意味を想うと、「合コン」の取り合わせには無理があるように思われます。

古日記捧げた詩は埒もなし      炬燵猫(冬恋)
*恋しい人へ歌を贈るのは日本の伝統とも言えます。それが記された古日記の存在から、思いのズレに気づくことはあり得ますね。

炉を囲み恋の告白始むらん        芳(冬恋)
*炉火を見ていると心の鍵が開かれるのは、人類の起源にまでつながるのかも知れませんね。異性を求めるのはごく自然なことなのですから。唱和することは連句の起源とも言えます。

君と僕番鴛鴦にもなれるらん      ゆき(冬恋)
*「君と僕」を、強い絆結ばれる「番鴛鴦」に重ねたところを買います。

寒いねつて素顔の君のうらもなし    遊子(冬恋)
*すっぴんを晒すにはよほどの信頼感が必要だと思いますが、それを「うらもなし」と表わしたところがいいですね。

初時雨指絡ませて歩くらん       秋草(冬恋)
*「初時雨指絡ませて歩むらん」としましょう。「時雨の中濡れて行かうか」という道行きの景ですね。

贈りたる真赤なマスクで待つやらん   晋山(冬恋)
*字余りは避けましょう。このままでは恋句としては弱いので、推敲をすれば「待ち人へ真つ赤なマスク贈るらん」ですね。

クリスマス自撮りごつこに更けるらん しをん(冬恋)
*先の句へのコメントを書き上げたところで、投句に気付きました。ぎりぎりセーフです。すみれさんの「クリスマス」の句でも述べましたが、季語の意味としての宗教性を無視しないという思いは、大事にする必要があると思います。
そうすると、この句では「降誕祭」の意味の直截性を弱めた「聖樹」が相応しいと考えます。「聖樹立つ自撮りごつこに更けるらん」でどうでしょう。