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#63673
光明
ゲスト

インターネット連句
 本宝塚「雪螢」の巻
12月27日
 皆様おまたせしました。月の連の一句目は雑の長句です。今日を入れて今年も残り5日となる、そんな年の瀬のお忙しいところ、ありがたいことに6句が集まりました。
 ここまで、恋句ということもあり人事句が続きましたので、月の連の1句目はすみれさんの、「携帯はもうすぐ電池切れさうで」を採りました。気の利いた転じ方だと思います。

 次の月の連二句目は、秋の短句を仮名留めでお詠み下さい。月前です。

 「宝塚」には表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。

 それでは、月の連二句目の締切りを12月29日の20時とします。揮ってご投句ください。

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   本宝塚「雪螢」    2020.12.01起首
雪の連
  行く先を風に任せて雪蛍          芳(冬)  雪
   紫キャベツサラダ彩り         光明(冬)
  君笑めば凍てる心も溶くるらん      遥夢(冬恋)
   在宅ワーク募る逢ひたさ       炬燵猫(恋)
  センサーで手水オン・オフ初社      日和(新年)
   毬杖打ちの村は賑はひ       マリンバ(新年)
  笛太鼓東京音頭繰返し          晋山(雑)
星の連
   とんび輪を描く原つぱの上       秋草(雑)
  日焼した顔も晴れやかバイク旅     すみれ(夏)
   負けん気を出すラムネ早飲み       芳(夏)
  夏星のひとつ二人の星と決め       ゆき(夏恋) 星
   季の移ろひに歩み揃はず       メロン(恋)
  白無垢のお色直しはチマチョゴリ      芳(恋)
   済州島(チェジュ)の浜辺で探す貝殻 しをん(雑)
月の連
  携帯はもうすぐ電池切れさうで     すみれ(雑)
                        (秋)
                        (月)  月
                        (秋)
                        (秋恋)
                        (恋)
                        (雑)

皆様の付句
両国の関係和する策ありや       遊子(雑)
*打越が「チマチョゴリ」で、前句に「済州島」が出て、日韓関係を想像させるこの句だと、絡み過ぎのように思います。時事的なくという発想は好いのですが。

その間吾(あ)は谷崎の美に没頭す   晋山(雑)
*特に短詩形では「その」のような、曖昧性のある指示語の使用は相応しくないですね。短い句のなかでは、的確な表現が望ましく思います。「その間」が何を意味するのか、よく分かりません。それと前にもかいたと思いますが、固有名詞の用い方には繊細さを求めます。作家名の「谷崎」ですが、前の方では地名の「東京」に「済州島」とふたつ出ていますので、名前であっても避けましょう。

銭湯の帰りはいつも父の背中     炬燵猫(雑)
*字余りなので、「銭湯の帰りはいつも父の背(せな)」としましょう。

携帯はもうすぐ電池切れさうで    すみれ(雑)
*この句をいただきます。

サバイバル選ぶアイテム虫めがね     芳(雑)
*「虫めがね」が有れば、凸レンズなので太陽から火を起すことができますね。

図書館に新刊二冊予約する       秋草(雑)
*「二」字が既出なので、「図書館に新刊本が到着し」と、人の動きを排除してみました。