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インターネット連句
本宝塚「雪螢」の巻
1月8日
皆様、お待たせしました。
月の連最後の七句目は雑の句、ある意味解放された感覚に逆に縛られることになるのかも知れません。そんな句が10句集まりました。
恋句が続いて、さらに人間を詠むか、あるいは事物を詠むかの選択を余儀なくされた中から、揺子さんの「坂道の彼方そびゆるビルの群れ」を採りました。司馬遼太郎に『坂の上の雲』がありましたが、その先の風景を詠んだ感があります。
いよいよ最終連です。花の連一句目は、雑の短句をお詠み下さい。
「宝塚」には表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。
花の連一句目の締切りを1月10日の20時とします。揮ってご投句ください。1月からは偶数日が締切となっています。
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本宝塚「雪螢」 2020.12.01起首
雪の連
行く先を風に任せて雪蛍 芳(冬) 雪
紫キャベツサラダ彩り 光明(冬)
君笑めば凍てる心も溶くるらん 遥夢(冬恋)
在宅ワーク募る逢ひたさ 炬燵猫(恋)
センサーで手水オン・オフ初社 日和(新年)
毬杖打ちの村は賑はひ マリンバ(新年)
笛太鼓東京音頭繰返し 晋山(雑)
星の連
とんび輪を描く原つぱの上 秋草(雑)
日焼した顔も晴れやかバイク旅 すみれ(夏)
負けん気を出すラムネ早飲み 芳(夏)
夏星のひとつ二人の星と決め ゆき(夏恋) 星
季の移ろひに歩み揃はず メロン(恋)
白無垢のお色直しはチマチョゴリ 芳(恋)
済州島(チェジュ)の浜辺で探す貝殻 しをん(雑)
月の連
携帯はもうすぐ電池切れさうで すみれ(雑)
蓑虫鳴けば猫の耳立ち 秋草(秋)
ひたひたと帰山の僧の月を連れ 遊子(月) 月
老舗秘伝の旨き鱲子(からすみ) 炬燵猫(秋)
許されぬ恋語りたる素浄瑠璃 遥夢(恋)
熱愛覚めて幕が下ろされ ゆき(恋)
坂道の彼方そびゆるビルの群れ 揺子(雑)
花の連
(雑)
(恋)
(恋)
(春恋)
(春)
(花) 花
(春)
皆様の付句
駅前の放置自転車錆び付きて 遊子(雑)
*星の連二句目に「バイク」があり、同じ二輪車という点が気になりました。
目つむりて深呼吸するヨガポーズ すみれ(雑)
*前句の雰囲気を引き摺っているように思いました。「幕が下ろされ」、エンドになっていくのを補完するかに、身体が求める「深呼吸」という行為が連結しているようです。
坂道の彼方そびゆるビルの群れ 揺子(雑)
*この句をいただきます。
軽やかな靴新調し出勤す 秋草(雑)
*波瀾からのリセット、その象徴としての「新調した靴」、新たに歩き出す強い思いが伝わります。
オークションどれを売ろうか品選び 芳(雑)
*「どれを売ろうか」がやや散文的なので、「オークション心惑ひの品選び」とすれば心情が浮かび上がりますね。
ワンルームなれどワタシのお城よと 遥夢(雑)
*住まいが「お城」という表現は常套語ではないでしょうか。「王宮よ」「パラダイス」など、選択肢は広がりますね。
農家継ぐ意欲高まり故郷へ 晋山(雑)
*「農家継ぐ意欲高まりUターン」という表現も出来ますね。
おつかひは踏切越えたポストまで 炬燵猫(雑)
*緊張感を隠し味にしたような「初めてのお使ひ」として読めば、ポストの投函口に背が届くかな、と心配になりました。