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インターネット連句
六条院「核の終り」の巻
2月20日
皆様お待たせしました。
春邸6句目は恋か雑の句です。前句が花でしたが、咲き誇る状態は詠みこまれていません。花びらひとつで満開の花を描ききりました。そこに付けるのはどんな句が相応しいのか、決められた答えはありません。楽しむだけです。
ということで、秋草さんの句「晩のおかずはいつもコロッケ」を採りました。
昔「コロッケ」の歌というのがあり、「今日もコロッケ、明日もコロッケ」と唄っていました。私の好物でもあります。多分、このコロッケはいつもお総菜屋で買ってくるように思われます。新婚生活のドラマが浮かび上がりました。
次からは夏邸に入ります。1句目は雑の句をお詠み下さい。
「六条院」形式には表・裏はありませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めることとします。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。
それでは、夏邸1句目の締切りを2月22日の20時とします。揮ってご投句ください。
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六条院「核の終り」 2021.02.12起首
春邸 春兆す核の終りの始まれり ゆき(春)
麦を踏むのも父と暮らせば 光明(春)
弾き語る路上ライブの朧月 芳(春月)
不意の接吻雪解の庭 炬燵猫(春恋)
白無垢の肩を彩る飛花ひとつ 遥夢(花恋)
晩のおかずはいつもコロッケ 秋草(雑)
夏邸 (雑)
(恋・雑)
(恋)
(夏恋)
(夏月)
(夏・雑)
(雑)
皆様の付句
シャトーに集ふ客のざわめき 揺子(雑)
*「シャトー」は「城」「館」のことですね。この句からはカタカナの「シャトー」である必然性が伝わって来なくて、想像世界があまり膨らまないですね。
君恋しふとつぶやいてみる 縁糸(恋)
*「きみが恋しと呟いてみる」ですね。切なさが滲み出てきます。呟けば現実のことになるという願いも籠りますね。
我儘をきく角は隠して 日和(恋)
*「角は隠して我儘を聞く」としてもいいですね。白無垢に角隠しは一体としての頭飾りですが、本来は女性が角を出すことを戒める意味があったようです。ということは女性に角は付き物で、出れば怖いぞ、ということでしょうか。だから、夫の我儘も我慢して聞きますよ、という夫婦円満の句になりました。
沖凪の朝錨上げられ ゆき(雑)
*これは出漁準備のための抜錨でしょうか。それとも荒天による風除けを終えての出航でしょうか、次の付け句の判断が難しいですね。
陽光(ひかり)の中に鳩睦みをり しをん(雑)
*天象である月の句から二句去り(間に二句置くということ)で、去り嫌いはクリアできますが、同じ連で月と太陽が登場するのは私は気になります。「鳩睦みをり」は、これもさり気ない恋離れですね。
燃えた時代はマンボでチャチャ 晋山(恋)
*「マンボにチャチャチャ燃えた時代も」としてもいいですね。ダンスに燃えたのではなくて、二人で踊った濃密な時間への郷愁でしょうか。
机の奥に指輪隠して 炬燵猫(雑)
*この句のシチュエーションがよく見えません。指輪を隠す行為が意味するのは、既婚者であることを隠すというのが一般的だと思います。その先にあるのは不倫の二文字でしょうか。よく見えないという理由は、なぜ「机の奥」なのかということ。プレゼントの指輪をタイミングを見計らい、暫し隠しておくということも考えられますね。どちらにしても恋句になりますが、作者はなぜか雑の句にしています。
君の豚汁もはやプロ級 遥夢(恋)
*テレビドラマに「深夜食堂」というのがありましたね。店主は小林薫、開店は夜中の零時からという設定の食堂で、そのタイトルシーンが「豚汁」の仕込みでした。B級グルメとも言える「豚汁」と、「プロ級」の技という落差を面白く読みました。
晩のおかずはいつもコロッケ 秋草(雑)
*この句をいただきました。
嬉し恥づかし人力車乗る 芳(雑)
*確か挙式の趣向として、新郎新婦が人力車に乗って登場するというのが記憶にあります。昨今は観光人力車のことを示していると思います。それに乗った感想を述べた句になりました。