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インターネット連句
伊予の湯桁「琴の会」の巻
5月30日
お待たせしました。中七句目は冬月の句です。冬の季語と月との取合せを工夫された七句が集まりました。
その中から、釈教句であるしをんさんの、「浄土にも有りや冬月ちちははよ」を採りました。前句が妖怪で、それを仏法を持って導き、鎮めることができました。
中八句目は冬の短句をお詠み下さい。
基本的な式目は歌仙式に倣って進めることとします。仮名遣いはいつも通り、歴史的かな遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので、現代仮名遣いでも結構です。同字は月・花以外は一語一会とします。
中八句目の締切りを2日の20時とします。今回は二日空きますので、お間違いなきように。揮ってご投句ください。
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伊予の湯桁「琴の会」 2021.05.04起首
左 初袷たをやかに座す琴の会 メロン(夏)
風の調べに揺るる葉桜 光明(夏)
夏燕空を自在に遊ぶらん 遥夢(夏)
仕事帰りにフィットネスジム 炬燵猫(雑)
金色の手作りジャムを購うて 秋草(雑)
路面電車が見せる町並み 芳(雑)
月中天魚も眠る水族館 ゆき(月)
お独りさまの集ひ夜長に しをん(秋)
中 地芝居の台詞合はせは白熱し 芳(秋)
のそりと歩く若冲の象 炬燵猫(雑)
ほの一字背(そびら)になぞり頬を染め 今日(恋)
疑惑の後妻じつは世話焼き 日和(恋)
媾曳の浜辺に寄せる黒い波 遊子(恋)
寝酒の友に誘ふあやかし 秋草(冬)
浄土にも有りや冬月ちちははよ しをん(冬月)
(冬)
(雑)
(新年)
(新年花)
皆様の付句
能笛も凍て細りたる月明も メロン(冬月)
*発句に「琴」があり、中一は「地芝居」も出ており、ここで「能」は障りますね。
あばら家を奏でる月の虎落笛 甚碌(冬月)
*現象的に「月の虎落笛」という表現が成立するか疑問です。「虎落笛」が鳴るのは冬の荒天時なので、そこに月の存在が見いだせるのかということです。
浄土にも有りや冬月ちちははよ しをん(冬月)
*この句をいただきました。
ロックダウン街さえざえとスーパームーン 日和(冬月)
*ここは「冴え冴え」と漢字を用いて意味を強調させましょう。
冴ゆる闇月に遠吠えおそろしや 縁糸(冬月)
*前句の「あやかし」に、「おそろしや」は付き過ぎになります。二句一章で転じること無く終わっています
月潤むくしやみの止まぬままなれば 秋草(冬月)
*理に適った句になっています。くしゃみの所為で潤んで見える月ですね。病体と月との自然な取り合わせになっています。
神の旅留守を見守る月明かり 炬燵猫(冬月)
*神の留守中、月がその代りをしてくれるという、納得させられる句です。