返信先: インターネット連句を始めます。
ホーム › フォーラム › インターネット連句 Vol.1 › インターネット連句を始めます。 › 返信先: インターネット連句を始めます。
インターネット連句
伊予の湯桁「琴の会」の巻
6月2日
お待たせしました。中八句目は冬の短句です。10句の付けが寄せられました。この後に新年の句が予定されていますので、できれば晩冬の季語は避ける配慮があればいいなと思っています。
それと、ここまで結構重たい内容の句を採ってきたので、ここは軽めの句をと思っていたところ、炬燵猫さんが「柚子湯の柚子をギュッと抱きしめ」と、子供じみた香り立つ仕草を詠まれたので、躊躇なく採りました。
中九句目は雑の句をお詠み下さい。
基本的な式目は歌仙式に倣って進めることとします。仮名遣いはいつも通り、歴史的かな遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので、現代仮名遣いでも結構です。同字は月・花以外は一語一会とします。
中九句目の締切りを4日の20時とします。揮ってご投句ください。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
伊予の湯桁「琴の会」 2021.05.04起首
左 初袷たをやかに座す琴の会 メロン(夏)
風の調べに揺るる葉桜 光明(夏)
夏燕空を自在に遊ぶらん 遥夢(夏)
仕事帰りにフィットネスジム 炬燵猫(雑)
金色の手作りジャムを購うて 秋草(雑)
路面電車が見せる町並み 芳(雑)
月中天魚も眠る水族館 ゆき(月)
お独りさまの集ひ夜長に しをん(秋)
中 地芝居の台詞合はせは白熱し 芳(秋)
のそりと歩く若冲の象 炬燵猫(雑)
ほの一字背(そびら)になぞり頬を染め 今日(恋)
疑惑の後妻じつは世話焼き 日和(恋)
媾曳の浜辺に寄せる黒い波 遊子(恋)
寝酒の友に誘ふあやかし 秋草(冬)
浄土にも有りや冬月ちちははよ しをん(冬月)
柚子湯の柚子をギュッと抱きしめ 炬燵猫(冬)
(雑)
(新年)
(新年花)
皆様の付句
早梅をもて戯る幼児 今日(冬)
*三句あとに花の座が来ますので、「早梅」は避けたいですね。それと、父母が前句に有るのに、そこに「幼児」を付けるのは、家族感の結びつきが出すぎてしまいますね。
雪の童がサクサクサクと 縁糸(冬)
*句を仕立てる場合、短い中にも意味合いというものを、持たせるようにしましょう。表現とは伝達することなので、この句で何を伝えるのかを固め、それにはこの言葉の並びで十分かどうか吟味しましょう。
雪晴の野に足擦る兎 甚碌(冬)
*「雪晴」と「兎」はどちらも冬の季語、連句でも季重なりは好ましくないとされています。それと何度も言いますが、下句を四三にするのは意識して避けましょう。
雪ころがしに笑ひころげて 遊子(冬)
*「ころがし」に「ころげて」を付ける感覚は買いますが、やや軽くなりすぎた感ありです。
しみじみと聞く百八の鐘 遥夢(冬)
*前句の「浄土」と釈教つながりになっており、「あやかし」も含むと三句絡みになり、停滞感を覚えます。
潤目鰯にまだ海の色 しをん(冬)
*詩的で良くできた句ですが、どこか既視感があるのは私の思い違いでしょうか。
レム睡眠を繰り返す山 日和(冬)
*冬の句をお願いしました。
マスク二重のコロナ対策 秋草(冬)
*時事句であっても、連句の中ではコロナの事は忘れたいと思います。
柚子湯の柚子をギュッと抱きしめ 炬燵猫(冬)
*この句をいただきます。
遠き祖国を思ふ年の瀬 芳(冬)
*これも良くできた句ですが、前句に「浄土」があって、次に「祖国」が付くという、場所の重なりが気になります。