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#67575
光明
ゲスト

インターネット連句
 伊予の湯桁「琴の会」の巻
6月18日
 お待たせしました。中一六句目は秋の短句です。10句お寄せいただきました。
 ここまで、まともな食事というものがが出ていなかったのと、お腹も空いたところなので、ゆきさんの「夕餉の膳に香る栗飯」を採りました。

 右一句目も秋の句をお詠み下さい。
 ここからは右の連に入ります。序破急の「急」に当たります。そして、残りは9句となりました。

 基本的な式目は歌仙式に倣って進めることとします。仮名遣いはいつも通り、歴史的かな遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので、現代仮名遣いでも結構です。同字は月・花以外は一語一会とします。

 右一句目の締切りを20日の20時とします。揮ってご投句ください。

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   伊予の湯桁「琴の会」   2021.05.04起首

左 初袷たをやかに座す琴の会      メロン(夏)
   風の調べに揺るる葉桜        光明(夏)
  夏燕空を自在に遊ぶらん        遥夢(夏)
   仕事帰りにフィットネスジム    炬燵猫(雑)
  金色の手作りジャムを購うて      秋草(雑)
   路面電車が見せる町並み        芳(雑)
  月中天魚も眠る水族館         ゆき(月)
   お独りさまの集ひ夜長に      しをん(秋)
中 地芝居の台詞合はせは白熱し       芳(秋)
   のそりと歩く若冲の象       炬燵猫(雑)
  ほの一字背(そびら)になぞり頬を染め 今日(恋)
   疑惑の後妻じつは世話焼き      日和(恋)
  媾曳の浜辺に寄せる黒い波       遊子(恋)
   寝酒の友に誘ふあやかし       秋草(冬)
  浄土にも有りや冬月ちちははよ    しをん(冬月)
   柚子湯の柚子をギュッと抱きしめ  炬燵猫(冬)
  定跡を踏まへた上の詰将棋       日和(雑)
   蓬莱飾る京の常宿          遊子(新年)
  花の春夢は果てなく膨らみぬ     メロン(新年花)
   全快近し主治医告げ来て       ゆき(雑)
  キスマーク嬉し恥づかし戻り道     遥夢(恋)
   太くて赤い糸を離さず        遊子(恋)
  モダンジャズ流れる床屋月覗く    炬燵猫(月)
   夕餉の膳に香る栗飯         ゆき(秋)
右                      (秋)
                       (雑)
                       (夏)
                       (夏)
                       (雑)
                       (春)
                       (花)
                       (春)
                       (雑)

皆様の付句
蟷螂の斧下へしたへと         日和(秋)
*この場合「下へしたへと蟷螂の斧」と上下入れ替えた方が、蟷螂の動きが明確になりますね。

天界に咲く曼珠沙華揺れ        縁糸(秋)
*「天」字が左七句目に既出。ここで虚の景色にする意味が、この句からは読み取れないですね。

玄関の上巣を去る燕          閑坐(秋)
*「上」字が中九句目に既出。「巣を去る燕」は秋の季語には該当しないと思います。「燕帰る」「残る燕」が秋の季語になります。

隼人瓜など篭に鎮座し        しをん(秋)
*「座」字が発句にあります。「隼人瓜など篭に盛り込む」としましょう。

梯子の庭師仰ぐ旻天          甚碌(秋)
*「天」字が既出。それと「旻天」は夏の季語になります。求める季節に合った季語か、必ず確認しましょう。

打つた頃には居らぬ溢蚊         芳(秋)
*「居」字が中一句目に既出なので、「打つた頃にはをらぬ溢蚊」と仮名にしましょうか。

旅行鞄に止まる秋蝶          遥夢(秋)
*「夏燕」「花の春」とあって「秋蝶」だと、四季の名が揃い過ぎるので、避けたい思いがあります。

我が顔に似るおどろかし立て      秋草(秋)
*「おどろかし皆我が顔に似て」と複数にするのも一興。

夕餉の膳に香る栗飯          ゆき(秋)
*この句をいただきました。

鏡に立てる竜胆と考          遊子(秋)
*ここで「鏡」を詠むと、前句の「月」と近すぎて、満月を意味する「月の鏡」を想ってしまいますね。「竜胆と考」の意味が分かりません。