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#68940
光明
ゲスト

インターネット連句
 十三仏行「爆心地」の巻
8月28日
 さて、五句目は夏恋の句です。夏の季語と恋に結び付く言葉をいかに取り合わせるか、雑の恋句と違う表現が期待されます。
 寄せられた8句の内、夏の季語の「浴衣」「汗」「削氷」と身体部位を取り合わせた句が、半分の4句もありました。ここから前句の「おめかし」への付所が窺えます。
 ここでは夏の行事の季語である「祭笛」を用いた遥夢さんの、「祭笛吹く横顔に惚れなほす」を採りました。恋句ながらも「祭」という奥行きと広がりを備えた句は、短い形式の場合には大いに有効であると考えます。

 次はウ一句目です。続けて夏の恋句を短句でお詠み下さい。

 なお、基本的な式目は歌仙式に倣って進めることとします。仮名遣いはいつも通り、歴史的かな遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので、現代仮名遣いでも結構です。同字は月・花以外は一語一会とします。
 次のウ一句目の締切りを30日の20時とします。揮ってご投句ください。

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    十三仏行「爆心地」   2021.08.15起首

表  人の世の遺恨ふたつの爆心地     光明(秋)
    願ひの糸に結ぶ折り鶴       ゆき(秋)
   望月夜幼きパンダ健やかに      遊子(月)
    写真館にはおめかしをして    炬燵猫(雑)
   祭笛吹く横顔に惚れなほす      遥夢(夏恋)
裏                      (夏恋)
                       (雑)
                       (冬雪)
                       (冬月)
                       (雑)
                       (春)
                       (春)
挙句                     (花)

皆様の付句
初浴衣熱い目線を胸元へ       今日(夏恋)
*「初浴衣」はまだ着慣れていない様子でもあり、一見恋句に馴染まないようにも思えるのですが、それを力技で恋句にしたのがこの句と言えますね。

かざし見る婚約指輪日の盛      揺子(夏恋)
*「婚約指輪」が恋句の道具仕立てのツールとしてしか読めなくて、恋の情感は深まらないのが難点ですね。

襟足にそつとくちづけ藍浴衣    しをん(夏恋)
*前句からの付け味は恋句として上質なものになっていますが、見方に寄れば前句の「おめかし」に「藍浴衣」が添い過ぎたようにも思えます。

削氷にストロー二本触れる髪     ゆき(夏恋)
*「ストロー二本」が無難過ぎるように思います。決めにかかった感じがしますが、恋句としては道具先行気味で、恋は深まらないですね。

新妻の後れ毛添ふる汗美しく     遊子(夏恋)
*「添ふる」よりも、ここは「濡らす」でしょうね。「汗」ですから。

退屈な男と西瓜ザックリと     炬燵猫(夏恋)
*「男」だけが出てきて、恋はどこに?という感じ。「退屈な男だけれど西瓜好き」とすればどうでしょう。

祭笛吹く横顔に惚れなほす      遥夢(夏恋)
*この句をいただきました。

汗ばんだ手指をそつと絡ませる     芳(夏恋)
*もうこうなれば「そつと」ではなく、「熱く絡ませる」でしょうね。