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インターネット連句
十三仏行「爆心地」の巻
9月9日
ウ六句目は春の長句をお願いしました。十三仏行と言いながら、ここまでは仏教色は意識してきませんでした。一句ぐらいはあってもいいかなと思い、ここは日和さんの「閏年には逆打ちの遍路旅」を、「逆打ちの遍路賑はふ閏年」と修正して採りました。
お四国遍路は一番札所の霊山寺から、八十八番札所の大窪寺までを巡りますが、それを逆に大窪寺から霊山寺を目指すのを逆打ちと言い、特に閏年に行うと巡礼三回分の御利益があるとか、弘法大師にお会いすることが出来るとされています。
次はウ七句目です。春の短句をお詠みください。花前になります。
なお、基本的な式目は歌仙式に倣って進めることとします。仮名遣いはいつも通り、歴史的かな遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので、現代仮名遣いでも結構です。同字は月・花以外は一語一会とします。
次のウ七句目の締切りを9月11日の20時とします。揮ってご投句ください。残り2句になりました。
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十三仏行「爆心地」 2021.08.15起首
表 人の世の遺恨ふたつの爆心地 光明(秋)
願ひの糸に結ぶ折り鶴 ゆき(秋)
望月夜幼きパンダ健やかに 遊子(月)
写真館にはおめかしをして 炬燵猫(雑)
祭笛吹く横顔に惚れなほす 遥夢(夏恋)
裏 木下闇で熱く抱かれ 秋草(夏恋)
嬉し泣きそつと搔き揚ぐ解れ髪 今日(恋)
雪に鮮やか招き看板 しをん(冬雪)
立飲みの小銭並べて月凍つる 芳(冬月)
駐在さんがひよいと声掛け メロン(雑)
逆打ちの遍路賑はふ閏年 日和(春)
(春)
挙句 (花)
皆様の付句
首筋の春蚊を叩きまた明日 今日(春)
*のどかな光景が描き出されました。物語の展開のようにも読まれてしまいますね。
風船がすると指から見上げる子 閑坐(春)
*「風船の指から逃げて見上げる子」とすれば、情景が明確になりますね。
閏年には逆打ちの遍路旅 日和(春)
*この句をいただきますが、リズムを整えて「逆打ちの遍路賑はふ閏年」としましょう。
梅見茶屋シルバーパスを乗り継いで しをん(春)
*「乗り継ぎもシルバーパスで梅見茶屋」と、「乗り継ぎ」を前面に出した表現にしてみました。
初蝶も眠たげに飛ぶ真昼時 秋草(春)
*「眠たげ」の理由が、背景に「蛙の目借時」を思わせますが、「初蝶」は仲春なので、晩春の「目借時」の「眠たげ」は季節感として無理があるかも知れません。「眠たげ」の可否が問われますね。
春耕のトラクターにはパパと僕 ゆき(春)
*俳句の季語が農業の機械化に溶け込んだ句になりました。
ふるさとの母の十八番は土筆和へ 遥夢(春)
*お母さんの十八番とは、演芸のことかと思えば料理だったという、その落ちの「土筆和へ」に納得させられました。
公魚の籠いつぱいに釣り天狗 遊子(春)
*予定調和の趣きが気になりました。
手土産は並んで買つた蕨餅 炬燵猫(春)
*評判の「蕨餅」、その有難味が伝わるかどうかは、相手次第というもどかしさが読み取れました
この町を終の住処に伊勢参 芳(春)
*「終の住処」と「伊勢参り」に出ることの整合性に、不協和音が生じますね。