返信先: インターネット連句を始めます。
ホーム › フォーラム › インターネット連句 Vol.1 › インターネット連句を始めます。 › 返信先: インターネット連句を始めます。
インターネット連句
十三仏行「爆心地」の巻
9月11日
ウ七句目は春の短句をお願いしましたところ、9句の候補句が寄せられました。その中の1句、遊子さんの「観潮船は渦に順服」の句が、ここまで出ていなかった乗物を詠まれており、さらに前句のお遍路に所縁のある鳴門の渦潮、その観潮船であるということから採りました。「逆打ち」に「順服」と、即かず離れずの付け合いになっています。
観潮船は実際には一年中運航していますが、春の季語とされたのは春の彼岸頃の大潮の時期には、迫力のある大きな渦が見られることから季語とされたようです。
次はとうとう挙句になります。花の句を長句で、仮名留めでお詠み下さい。
なお、基本的な式目は歌仙式に倣って進めることとします。仮名遣いはいつも通り、歴史的かな遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので、現代仮名遣いでも結構です。同字は月・花以外は一語一会とします。
挙句の締切りを9月13日の20時とします。揮ってご投句ください。
残り1句になりました。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
十三仏行「爆心地」 2021.08.15起首
表 人の世の遺恨ふたつの爆心地 光明(秋)
願ひの糸に結ぶ折り鶴 ゆき(秋)
望月夜幼きパンダ健やかに 遊子(月)
写真館にはおめかしをして 炬燵猫(雑)
祭笛吹く横顔に惚れなほす 遥夢(夏恋)
裏 木下闇で熱く抱かれ 秋草(夏恋)
嬉し泣きそつと搔き揚ぐ解れ髪 今日(恋)
雪に鮮やか招き看板 しをん(冬雪)
立飲みの小銭並べて月凍つる 芳(冬月)
駐在さんがひよいと声掛け メロン(雑)
逆打ちの遍路賑はふ閏年 日和(春)
観潮船は渦に順服 遊子(春)
挙句 (花)
皆様の付句
のたりとあくび目覚め春波 縁糸(春)
*蕪村の句に「春の海終日のたりのたりかな」があります。その本歌取りですが、「のたり」「あくび」「目覚め」「春波」と、言葉が切れているのが残念。
休む脚絆に止まる初蝶 今日(春)
*前句を歩き遍路と読みとっての「休む脚絆」ですね。ここは遍路からいかに離れるかが課題とされるところ、駐在さんから引きずらないようにしたいですね。
笑ふ往来蟇穴を出づ 閑坐(春)
*「笑ふ往来」がよく分かりません。
沖合遥か霞む島影 遥夢(春)
*四国八十八カ所巡りの後半、瀬戸内側の遍路道からは「島影」が見えますが、そのことだけにしてしまうのは惜しいですね。
春の渚に拾ふ貝殻 しをん(春)
*「貝殻」は桜貝でしょうか、挙句を意識しての句とも読めます。
観潮船は渦に順服 遊子(春)
*この句をいただきました。
野辺径の土手戯れる蝶 ゆき(春)
*「野辺径」が辞書には無いですね。意味合いは火葬場に続く土手の道でしょうか。やや暗い感じがします。
潮干狩して大きお握り 炬燵猫(春)
*「潮干狩には大きお握り」とすればどうでしょう。
春の蜜柑はポケットの中 秋草(春)
*遍路への接待で頂いた蜜柑とも読め、うまく付いています。