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#736
雀羅
ゲスト

■(1)世吉「笹舟に」ナオ10治定
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(1)世吉「笹舟に」           2017.9.15 起首

笹舟に乗せゆく酒(ささ)や小鳥来る         雀羅
 秋の灯点る老舗割烹               鮎並
月白の墨に膠を含ませて              紅鯨 月・秋
 初心者ゆえの芸の細かさ             麦子
夫らはケーキ作りに挑戦し             絵(かい)
 長寿の家系百歳の笑み              りえ
掛軸のくだかけの尾の垂れさがり           鮎
 浦風に知るけふのつゆ明け             羅

もてなしのグリーンサラダにパセリ摘む        紅
 客は未来の舅姑                  え
てのひらに波濤図愛づる山の寺            麻里
 妖怪絵巻夢に魘(うな)され             今日
伏せている二人の中のすきま風            絵
 水に流るるオフィリアの帯             紅
満ち満ちてまぶしき月の今いくつ           小石 月・秋
 悩みの底に落ちるかなかな             百花
秋空へ組体操の立ち上がり               鮎
 擦り傷なんかツバで治るよ             鞠鈴
あっけらかん大正昭和生き抜いて          いばら
 雨降らぬ日もゴム長を召し              紅
漕ぎながら落花をうける掌(たなごころ)         日 花・春
 木橋の杭に掛かる切れ凧               鈴
ナオ
うらうらと春暮れてゆく大工町            田助
 丸いポストに葉っぱ投函               麦
いつまでも母の御筆を待ち焦がれ            日
 船首のフィギュア琴を抱いて             紅
伝説を神話にかへて日の名残り              小
  ひきこもりにも取材依頼が              羅
捨てられぬ犬の匂いのする毛布              麦
  小屋から坊やコタツから小火(ぼや)         鮎
どてら着て高等遊民気取る爺               鈴
網手袋の女近づく                 晴

○鞠鈴さん、「高等遊民」句、一直容れて下さり有難うございます。

晴さんの付句は、「革手袋の女近づく」でしたが、「手袋」は冬の季語で、「毛布」から四句冬が
続きますので「網手袋」(三夏)とさせて下さい。

浅草太郎 さん、折角付句いただいていながら見過ごしておりました。失礼しました。

伝説を神話にかへて日の名残り     小
  ひきこもりにも取材依頼が     羅
捨てられぬ犬の匂いのする毛布     麦
  小春日和の散歩ゆらゆら     浅草太郎

・小春日の中、ひろった犬を毛布に包んで又捨てにいくようで、「ゆらゆら」が切ないですね。
「同字三句去」ですから、「日の名残り」の「日」を使わないで「小春日和」を言えればよいです
ね。

では「網手袋」に付けて、今度は「夏の月」でどうぞ。