■②歌仙「足摺や」5 治定
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②歌仙「足摺や」 2017.12.1 起首
足摺や師走一日(いっぴ)の空の色 雀羅
貝はまどろむ寒凪の下 柳下
知らぬどち小さき飲み屋の相席に 鞠鈴
手相によれば子供運よし 麦子
青インク月に走らせ翻びたき夜 紅鯨
(走らせて月に翻びたき青インク)
○語順、( )のようにするとしらべが調います。「翻」は高く飛ぶの意もあり「とぶ」の意読もそんなに無理スジではないと思います。発句に「空の色」とあるのに「青インク」如何等よく出て来る意見ですが、この辺り余りナーバスにならなくてもよいと思います。
「青インク」は日記帳くらいにしか使えないと思いますが、色を変えると気分も変わり書く内容も変わるような気がしますから不思議です。高校生の頃私は緑色のインクで日記をつけてました(柔道部の体育系でもありましたが)。前句「手相」の内攻性に「青インク」句はよく映ると思います。
次も秋でどうぞ。