■④歌仙「飛行船」4治定 2018.4.13 起首
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春風や空を漕ぎ出す飛行船 富士
はなつめくさを敷き詰める丘 雀羅
のどらかにパッチワークの針持ちて 鈴代
もめん豆腐をあられ切りする 小石
初雪を連れてきそうな月の顔 小波
○「初雪」は「その年初めて」ではなく「その冬初めて」降る雪ということで「仲冬」になります。「あられ切り」から「初雪」という言葉のつながりもありますが、一句の味わいはそれのみに寄りかかってはいません。
小石さんの付け「賽の目に切る」では馴染みがありすぎるかと、少し変わった言い方を求めて「あられ切りする」と変えさせてもらいましたが、「もめん豆腐」でこんな切り方するかなあと、気になってきました。こんなに小さく(5ミリ)切るなら絹漉しでしょうか。この豆腐後で変わるかも知れません。暮らしのディテールが反映されるという点でも連句は面白く勉強になりますね。
冬での短句でどうぞ。