徳島の子ども連句教室

今回で19回目となる徳島県連句協会主催の「子ども連句教室」が2023年7月26日から28日の3日間、徳島城博物館にて開催され、小学生5年生から2年生の生徒が集まって連句が巻かれました。その結果をまとめた冊子をお送りいただきましたので、ここにご報告申し上げます。

1日目は発句を出し合って脇の句まで、2日はオモテ6句までを完成。3日目は2日間の学びをベースに指導員も加わって、新たな非懐紙十二韻「なくのはなぜか」の巻を巻き上げたとのこと。子どもたちと指導員が和気藹藹と連句を巻く様子の写真も添えられていて、連句が町に根付いている徳島の地を少し羨ましく感じた次第です。このような連句に親しんだ子供たちがやがて連句を嗜み、人とのコミュニケーション能力に優れた良き市民になることを願うばかりです。

以下、3日目に巻き上げた一巻をご紹介します。

非懐紙十二韻「なくのはなぜか」の巻

あぶらぜみなくのはなぜかジリジリと   正泰

 めざましがわりもっとねかせて     あや乃

シンデレラガラスのくつでくつずれし   落胡

 ジュースも入れてアイスキャンデー  正泰

まん月よ私に少しかじらせて       あや乃

 運動会で一等賞だ           とし子

あげはちょう羽がにじ色きれいだな    正泰

 くぼ先生のじゅぎょうはすきだ     あや乃

あげるのはみどりときいろいちょうのは  正泰

 一年生がみんなでしゃしん       正泰

花見酒のんでさわいでばかさわぎ     あや乃

 遠足の子は列を乱さず         菊

令和五年七月二十八日首尾 於 徳島城博物館

                        (報告:高尾秀四郎)