美ら島おきなわ国民文化祭の報告

令和4年国民文化祭は芭蕉の島で芭蕉の風雅をテーマに令和4年10月29日30日の両日にわたり沖縄県南城市を拠点に開催された。

29日はグループに分かれて南城市内外の旧跡を巡りその晩はユインチホテル南城において交流会を実施、参加者の和気あいあいのうちに前夜祭としての雰囲気を盛り上げた。

これに先立って作品募集が行われたが、沖縄は連句を行う人口が少なく
また、新型コロナの感染により開催自体が厳しい環境にあっため、応募作品の多寡、本大会への参加者の動向も当初、懸念するところであった。
地元行政のご尽力と連句愛好者の協力により、幸いに例年の規模に匹敵する国民文化祭となったのはありがたいことであった。
募吟の参加作品は形式二十韻とした一般の部490巻、ジュニアの部27巻であった。

30日の本大会は南城市文化センターシュガーホールを会場として開催された。

まず募吟の入賞者の表彰式が行われ、続いて琉球大学准教授前城純子氏の「うたう琉球と歌わない琉球」と題する講演があり、そして歌う琉歌として野村流松村琉弦会の宮城竹茂氏の琉球古典音楽が披露された。

実作会は43名の参加者が9座に分かれ盛況に行った。

今回、国民文化祭を引き受けて頂いた南城市には琉球王朝の遺跡も数多くあり、また会場でも演奏された琉歌にも古代のおもかげと古の言葉を思い起こすところが多く大いに感嘆するところであった。